日本語学校の採用試験の「模擬授業」って何をするの?
どんなことに気をつければいいのかわからない…
特に授業経験が少ない方にとって、採用試験での「模擬授業」は大きな壁のように感じますよね。
今回は、実際に模擬授業を経験した先生にインタビューをしました。
現在、ノマド日本語教師として活躍中のあつこさんが、タイの日本語学校で働いたときの体験談です。
\あつこさんのSNS/
YouTube→オンライン日本語教師
noteマガジン→『ノマドになれる日本語の教え方』
準備段階で気をつけたことや「もっとこうすればよかった」という反省点まで、これから模擬授業をする方に役立つ情報ばかりです!
最後まで読むと、模擬授業の準備から実際の採用試験の流れだけでなく、具体的に気をつけるポイントも知ることができます。
日本語教師として働いてみたい方、これから模擬授業をする方はぜひ最後まで読んでくださいね。
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応募〜必要書類提出
さっそく最初の質問ですが、
応募から模擬授業までどのようなやりとりをしたかを教えていただけますか?
私は、タイの日本語学校に応募しました。
日本語教師専門の求人サイトで求人を見つけて、直接学校とメールでやりとりをしました。
4月から始まる学期に合わせての採用だったので、必要書類をメールで送ったのは12月の初め頃でしたね。
必要書類とは、どのようなものがありましたか?
履歴書や日本語教育歴の申告書、志望理由書などです。
私は日本語学校での経験がなかったので、italkiでの経験と、養成講座の実習の内容を書きました。
italkiでの経験は、延べレッスン数や学習者さんの国籍、レッスンの内容なども細かく書いたと思います。
ただ、その内容については面接で追加質問はありませんでした。
模擬授業の準備
では、本題の模擬授業に関してですが…
まず、事前にどのような指示がありましたか?
私の場合は、使用する教材と扱う課・文型、時間の指示がありました。
具体的には、『みんなの日本語』25課の「〜たら」の導入とドリルを20〜30分で、という指示でした。
結構具体的なんですね。
準備期間はどれくらいありましたか?
詳しくは覚えていませんが、1週間以上はあったと思います。
当時、養成講座に通っていたんですが、担当の先生に教案をチェックしてもらってアドバイスをいただきました。
それはうらやましい!
教案と、他にも何か準備をしましたか?
はい、模擬授業は20〜30分と言われていましたが、1時間分の教案を準備しました。
それと、板書の時間短縮のための文字カード。これは、裏にシール付きマグネットを貼りましたね。
万が一ホワイトボードにマグネットがつかない場合に備えてマスキングテープも持参しました。
あとは、インターネットの無料サイトのイラストを使った絵カードと、学生配布用のタスクシートも作成しましたね。
全てすぐに使えるように、紙媒体にして持って行きました。
教案以外の準備物も結構必要ですよね。
その他にも、レアリア(実物)などを持参する先生もいらっしゃるようです。
これから模擬授業をされる方は、範囲が指示されたら早めに準備を始めた方が良さそうですね。
教案が完成してからの準備物も多いので、早めに準備するに越したことはないですね。
模擬授業当日
いよいよ模擬授業当日のことをお聞きしたいと思います。
あつこさんはタイの日本語学校に申し込んだということでしたが、模擬授業はどこでしたんですか?
模擬授業は、日本の大学でしました。
何日か教室を借りて、私を含めて数名の採用試験を実施していたようです。
採用担当の先生は、タイから来ていました。
そうなんですね。学生役はいましたか?
はい、日本人の現役日本語教師2名と、日本留学中のタイ人学生3名の計5名がいました。
みなさん模擬授業の学生役は慣れている様子で、とても協力的だったのを覚えています。
採用担当者の教務主任も同席していましたが、特に何も言わず、ただ見ているだけでした。
学生役の方が協力的だと、授業も進めやすいですよね。
では、実際に模擬授業をしてみてどうでしたか?
緊張しましたが、精一杯やれたと思います。
しっかり準備、練習をしていた甲斐もあり、学生役の方も楽しんでくれたようでした。
それは何よりですね。
具体的に気をつけた点はありますか?
養成講座の実習担当の先生に教えていただいた「笑いをとったら勝ち」ということですね。
緊張すると教案の内容をこなすことで精一杯になりがちですが、学生役の方とのコミュニケーションを楽しむことを特に意識しました。
もちろん、自分が笑顔でいることも大切です!
確かに、学生に楽しく授業を受けてもらうためには、まず自分が楽しく授業をすることが大切ですよね。
模擬授業後のフィードバックはありましたか?
模擬授業とは別に面接があったのですが、模擬授業の内容については特に触れられませんでした。
聞けば教えてくれたかもしれませんが…。
私が受けたのはタイの学校だったので、面接ではタイでの生活に耐えられるかを知りたかったのかもしれません。
模擬授業を振り返って
実際に模擬授業をしてみて、「これをやっておいてよかった」と感じたポイントはありますか?
1番は、先ほど挙げた「笑いをとったら勝ち」を意識したことですね。
また、私は当時養成講座に通っていたのですが、実習担当の先生がとても厳しい先生で…
養成講座の中でしっかり鍛えてもらえたのも良かったと思います。
実習の先生だけでなく、就活指導の職員の方にアドバイスももらっていたので、養成講座に通っているタイミングで模擬授業ができたことはラッキーでした。
加えて、italkiでの経験があったことも自信になっていたと感じます。
養成講座での実習は、プロの先生に教案から指導してもらえて、フィードバックまでもらえる貴重な機会ですよね。
では反対に、「これをやっておけばよかった」という反省点はありますか?
実は、模擬授業の準備や練習にはしっかり時間をかけられたんですけど、面接の準備が疎かになっていたんです。
採用試験は、模擬授業と筆記試験、面接があったので、もっとバランスよく対策をしておけば良かったと感じます。
採用試験では、模擬授業以外の対策も必要なので、準備にかける時間配分も大切ですね。
これから模擬授業をする方へ
最後に、これから模擬授業をする予定の方へメッセージをお願いします。
まず、海外の学校に応募する場合はその国に関する例文を入れておくと喜んでもらえるかもしれません。
例えば、私はタイの日本語学校に応募したので「日本語の先生になったら、タイの学校で働きたいです」や「おなかがすいたら、パッタイを食べます」という例文を使いました。
日本の学校だったら、日本で流行しているものを取り入れた例文もおもしろいのではないでしょうか。
身近なものを取り入れたオリジナルの例文だと、学生も楽しんで授業が受けられますね。
また、私は当時日本語学校で働いたことがなかったのですが、経験以外の部分でしっかりカバーする姿勢が大切だったと思います。
知識は後から入れられますが、根本的な部分はなかなか変えられませんよね。
むっつりした先生や、淡々と話すだけの先生だと、学生も授業を受けていて楽しくないと思うんです。
特に私は、養成講座に通っている時に聞いた「教師は常に機嫌がいいことが大切だ」という言葉が心に残っています。
学生受けすることがすごく大事だと思います。
日本語教師になるには?
今回は、ノマド日本語教師のあつこさんに模擬授業のお話を伺いました。
インタビューの中の「養成講座でしっかり鍛えてもらえた」という言葉がとても印象に残っています。
日本語教師になるためにはいくつかの方法がありますが、実践的な力を身につけたい方には「養成講座」の受講がおすすめです。
講座内で実習をする機会もあるので、実際に働き始める前に模擬授業が行えるのは大きなメリットになります。
半年で修了できるコースもあるので、興味がある方はぜひ資料請求をしてみましょう。
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日本語教師の資格がない方でも登録できるので、まずはどんな仕事があるのか検索してみるのも良いですね。
まとめ|ポイントは笑顔とコミュニケーション!
この記事では、これから模擬授業をする方向けに、ノマド日本語教師として活躍中のあつこさんにインタビューをしました。
特に初めて模擬授業をする方は、わからないことも多く不安になってしまうかもしれませんが、教師が不安そうな顔をすると学生も不安になってしまいます。
教壇に立ったら笑顔でいること・学生とのコミュニケーションを楽しむことを忘れないでくださいね!
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